NPO木の建築フォラム主催の木造建築の防耐火設計セミナーの最終日に行ってきました。
今回は桜設計集団代表の安井昇先生より木造の耐火・準耐火・防火構造の法規と設計の考え方、防耐火関係の安全を確保しつつ如何に木を見せるかなどの総まとめをしていただきました。教科書的な法規や技術論だけで無く木材の弱点である火災の被害を押さえつつ木の良さを出す具体的な事例等非常に充実した内容でした。
私も先日まで知らなかったのですが、今は準耐火建築で軒裏の木を見せる方法、火気使用室で内装制限をガスコンロや薪ストーブの周辺だけ限定する方法、サッシの外側に木の面格子をつけると防火性能はむしろ向上する事実、木のあらわしにした大臣認定の防火構造外壁などがあるのですね。
私の専門は構造計算・構造設計で防耐火関係は本来専門外なのですが、木造建築の場合燃えしろ設計を初めとして防耐火の法規や技術が構造と密接に絡んでいるため、理解しておく必要が高いのを実感しています。また、このあたりの知識をベースに意匠屋さんにいろいろ提案ができれば強みにもなるかなと。
最後に全5回のセミナー皆勤の特典で安井先生が手がけた準防火地域で木のあらわしを多用した谷中の町家プロジェクトの冊子をいただきました。いまは準防火でここまでできてしまうのですね。
燃えしろ設計など防耐火も絡めた木造建築の構造設計を承ります。
ご依頼・ご相談は → こちら