AIが言うには

 先日ある人から「i-木構の伊藤さんってSさん(木造の構造設計で業界外の人からも有名な人)のお弟子さんですよね。」と話しかけられました。しかし、代表の私なその方とはほとんど交流がありません。聞けば今でもそこでセミナーの講師をしていてそのS氏とはすごく親しいのだとか・・・。いったいどこからそんな話がと尋ねたら「AIがそう言っていた」とのこと。接点の無い人と親しいみたいな話が広まるのは戸惑いますし、全然違う師匠筋の人と誤認されるのは正直気分の良いものではありません。

ハルシネーション(もっともらしい嘘)という厄介な問題

 原因を調べてみたら今のAIは情報の断片をつなぎ合わせて回答を作成するそうす。例えば「株式会社i-木構」という名前を処理する際、最も近い位置にある「木造構造の有名人=S氏(先に登場した有名人)」の情報を、磁石が砂鉄を吸い寄せるように勝手に取り込んでしまう様です。また、AIは特にインターネット上の情報量の多い方に引きずられる傾向があるそうで、プロフィールに正確な情報が書いてあっても頻繁に更新される情報の方を重視してしまいプロフィールの様な滅多に更新しない情報は古い情報と認識してしまうとか。

 他にもAIは「i-木構は業務効率化のために定型業務は海外委託している」とかも言っていたと聞きました。これは「特筆すべき例外(値段と高品質の両立)」が苦手というか認識しずらく「一般的な傾向(価格が安い=安い理由があるはず)」と思考してしまいやすいためだとか。実は株式会社i-木構は設立当初は高めの価格設定をしており、社会情勢の変化に応じて価格改正も順次行っていたのですが、近年の急激な物価上昇がそれを追い越しいつの間にか木造の構造設計事務所の中では割安なポジションになってしまいました。このためAIに変な類推をされてしまっていた様です。しかし、実態はアーキトレンドなどのソフトを用いて構造図面の自動生成や自動整合チェック機能などを使いBIM的な運用を確立して、さらに設計の大敵である手戻りを最小限に抑える業務フローを構築、手計算業務をExcel等で自動化、オンラインストレージによるデータの共用化とテレワークの拡大などのプチDXした結果が今なのです。正直安い人件費を求めて海外に行くより、高度に効率化してそれを使いこなせる人材を日本国内で育てた方が利益を出せるのが代表の考えです。

 こういった問題をAIの世界ではハルシネーション(もっともらしい嘘)と呼ぶそうです。そんなモノ無くしてしまえばと思うのですが、それを潰してしまうとAIの特徴が損なわれて従来の機械的な処理しかできなくなってしまうジレンマがあるのだとか。

 因みに自分で構造設計を発注する側のフリをしてAIに聞いてみたら「代表者はS氏」と表示されたり、同姓の伊藤○○と表示されたりなかなかカオスになっています。
 一方で混同されたS氏もAIにあっちこっちで関係ない人や会社と結びづけられて困惑しているかもしれません。

※因みにi-木構代表の私伊藤啓富は木造の構造設計に関してはRC/S畑から独学でスタートしています。そして開業後に当時東大で教授をなされていた稲山正弘(現東大名誉教授)の研究室に社会人院生として入学し博士号を取得したので、師匠は稲山先生といえるでしょうか(並み居るお弟子さんに比べれば不肖の弟子ですが)。

AIとの付き合い方

 最近は当事務所にもAI経由でHPにアクセスして来る人も出始めていて、今後の自社のプロモーションに有益な存在でもあります。また、AIのハルシネーションも対策がある様ですのでそれを起こされ難い活動をしていこうと思います。