先日構造設計していました鐘撞き堂付き山門(リンク)が完成しました。
愛知県知多半島にあるお寺です。
参道から見上げたところ。1階は鉄筋コンクリートの門、2階が木造の鐘撞き堂です。木材はもちろん国産の桧と松(小屋組の見えないところ)です。
2階の鐘撞き堂です。
木造ですが、所謂耐力壁はありません。一般にこういった社寺建築は限界耐力設計で構造計算を行いますが、一般的な町のお寺の建物では限界耐力設計はコストも申請期間も厳しいので所謂46条2項ルートの構造計算を行い、壁量ゼロですが適判も無い通常の確認申請で確認が降りる様に構造設計しています。もちろん建築基準法で要求される耐震性は確保しています。
本堂から見た様子。2階木造部分に壁が一枚も無いのがわかります。
今回の物件では伝統的な社寺建築の施工技術の次の世代に継承もなされたそうです(写真は工務店の工場で仮組の様子)。私も僅かながらですが力添えできて幸いです。
伝統工法で耐力壁が設けられないなど特殊な木造建築の構造設計の相談・依頼も受け付けています。