垂木の詳細計算

今回はちょっと専門的な話をします。

木を積極的にあらわしで見せる技巧の一つに上の様なラフタートラス架構をやることがあります。ラフタートラスは屋根を支える程度であれば455mmピッチでスパン10m弱まで普通に架けられるのですが、建物を設計する場合、屋根の水平構面の剛性が問題になります。これらは木造軸組工法住宅の許容応力度設計(所謂グレー本)の標準的な床倍率の仕様には無いので同書の詳細計算法を用いて性能を割出すのですが、合板で垂木をガッチリ固め薄手の合掌梁(垂木)を転び止めでしっかり支えても、垂木が垂木道に沿って抜け出ようとする力への耐力と剛性を高くするのが困難で性能が頭打ちになってしまいます(下図参照)。

木造軸組工法住宅の許容応力度設計 P383より

 

この部分のkx、δxv、δxuの性能はグレー本ではN75の2~3本のものがあるのみで違う仕様の性能は実験で確かめるしかありません。

木造軸組工法住宅の許容応力度設計 P370より

最近高性能なビスや金物が各社から販売されており、実験をやればもっと高い床倍率を出せて、こうした垂木やラフタートラスで大スパンを飛ばす屋根を設計・施工できるのですが、どこかのメーカーでやっていただけないでしょうか?