木造の保有水平耐力計算

木造4階建てなどを可能にするルート3保有水平耐力に対応した木造構造計算プログラムの発表会に参加してきました。

木造建築の構造計算は専ら住宅などの小規模な建物を対象とした所謂ルート1の構造計算がほとんどで、4階建て以上などの大規模木造建築で所謂ルート3の構造計算が必要になったときは、それ用の一貫計算プログラムソフトがないため膨大な手間と3ヶ月~半年程度の時間をかける必要がありました。この度株式会社東京デンコーの木三郎4という木造構造計算ソフトがルート3の保有水平耐力計算に対応しました。これにより木造4階建てなどもお値打ちに構造計算できるようになります。

 

保有水平耐力の具体的な計算方法は、木造の耐震診断の保有水平耐力法で使用される耐力壁の荷重変形曲線を基に耐力壁線毎のスケルトンカーブを作り、最終的に各層毎のスケルトンカーブを生成、そこから塑性率μを基にDsを求め各層が保有水平耐力/必要保有水平耐力<1.0となるか判定というものでした。部材の荷重変形曲線がわかれば大臣認定の耐力壁や門型フレームにも対応できるとのことです。大臣認定耐力壁や門型フレームのメーカーさんからこれらの情報が公開されるとうれしいですね。

また、各層のスケルトンカーブも生成できるので振動解析のモデル作成や限界耐力設計にも応用できそうです。

このほかに木三郎4ではスキップフロアなどの場合のゾーニングにも対応しました。これも計算プログラムのモデルを2~3個つくる手間が省けて良さそうですね。

 

4階建てのほか、混構造でルート1が不可能=構造設計が不可能な建物なども今後可能になり、中・大規模木造建築などの幅も広がるかもしれません。今後法的に下3層鉄筋コンクリート+上4層木造の建物も可能になるという情報もあるので、他の木造計算ソフトも是非対応してほしいものです。

 

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東京デンコー 木三郎4