先日プライベートで飛驒小坂を訪れたさいJR高山本線飛驒小坂駅のパンフを見かけました。
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木造駅舎!ということで立ち寄ることにimage1
昔よくあった木造駅舎とは違ったログハウスっぽい良い雰囲気の駅舎です。

 

デザインを見て比較的新しい建物かな?と思ったのですが、なんと昭和8年竣工?!
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ウソ?と一瞬思ったのですがパンフに掲載された竣工当時の写真を見ると間違いないようです。
こんなにも良い木造が戦前に建てられてさらに今でも現役で活躍しているのも驚きです。ときに大きな痛みもなく健全です。

車寄せの上部、表面の杉丸太は仕上材で内部に別途構造躯体がある様です。
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内部です
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右奥の入り口の横、地元の小学生によるボードのところが受付だったそうですが、平成23年の無人化に伴い塞がれてしまったようです。

ホーム内の待合室も同じデザインで佇んでいます。
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築83年でまだまだ現役。私も自分の手がけた建物もこれくらい長く利用されたいという思いがありますので、構造設計者の立場からより魅力的で耐久性が高い使い勝手が良い愛される建物が設計出来る様精進したいですね。

 

余談:
小坂はかつては林業の町として小坂森林鉄道があり飛驒小阪駅のすぐ南の貯木場から貨車で多くの木材が名古屋方面に運び出されていたそうです。今は観光の町ですが国産木材の利用が進めば再び林業も盛んになるの日が来るかもしれません。
微力ではありますがその日が来るための力添えが出来るとうれしいです。